代表取締役CTO松本就任企画(上)『ゴリラパワー』|Clubhouse書き起こし #LX役員雑談
どうも、すべての経済活動をデジタル化したい、LayerX石黒です。
LayerXでは Clubhouse で定期的に発信を行っています。毎回数十名〜数百名のみなさまにお聴きいただいています。今回は、3/1に実施した、LayerX役員雑談特別編(毎週実施している #LX役員雑談 の特別版)について、文字の形にしてお届けします。どんな内容をお話したのかを少しでも多くの方に知っていただくきっかけになれば幸いです。本企画は約90分に渡る内容ということもあり、上/中/下の3回に分けてお伝えしていきます。
今回は上中下の「上:『ゴリラパワー』」です。
なお、#LX役員雑談 は、毎週木曜日12:00-13:00で実施しています。iOSの方はぜひClubhouseで聴いていただけると嬉しいです。
オープニング
手嶋:今日の目的なんですけど、ぶっちゃけ「採用」です。
福島:大事ですね、期待値調整(笑)
手嶋:趣旨を伝えちゃった方が、聞く側も心構えできるかなと。これは採用目的のイベントになってますんで。あとLayerX INVOICEというサービスの良いところを語ったりするのが目的になってますので。
ただ、それを通じてLayerXのことが知れたりすると思うので、ただただLayerXのことを知りたい方も聞いていただきたいなというところですよね。この話自体は前から決まっていたことなんですけど、わいまつさん(LayerX代表取締役CTO 松本=ツイッターアカウントが@y_matsuwitter であり「わいまつさん」と呼ばれています)初めてね。いつもですね、なぜかオーディエンス席にわいまつさんがいるっていうですね。もしかしたら少数のLayerXマニアの皆さんは気付いていたんじゃないかなってくらいオーディエンス席のわいまつさんの出席率は高かったんですけど。どうですかわいまつさん、モデレーター席に座った気分は?
松本:いやあ、喋りたかったですね。こっち側で。早く言いたかったですね。モヤモヤしてました。
手嶋:まあね、そこそこ前から決まっててね。いつかってのは言えないですけど。当然わいまつさんは前職で責任ある仕事をされてたので、そんなすぐにはバトンタッチできないというなかでやってますので。今日メディアの記事とか、プレスリリースとかでLayerXの記事見た方も多いと思うんですけど、今一度福島さんわいまつさんから今回どういうことが決まってどういうふうになってるのか簡単に説明してもらっていいですか?
松本:そうですね。全体の意図は福島さんからお話しいただいていいですか?
代表取締役CTO松本さん就任について
福島:もともと、松本さん自体はずっとGunosyで一緒にやっていたってこともあるし、実力・人柄・責任感とか含めて本当にすごい人だなと思っていたので、ずっともう1回一緒に働きたいなと思って、正直ずっと誘ってました。もちろん緩やかにですけど。
ちょうど半年前くらいですかね、緩やかに誘いながら結構リアリティを持ったオファーを出して、そのなかで松本さんも、前職で一区切りついてちゃんと引き継げそうだっていうのが見えたので、円満に辞められたと聞いてるんですけど。良いタイミングで次の挑戦に行きたいっていうのでタイミングがマッチしたっていうことですね。
今回どういう役職で入っているかというと、代表取締役CTOっていう役割で入っていて、これには2つ意味があって。1つは松本さんクラスの人間は代表取締役としてベンチャーをやるべきだという僕の想いと、あと日本のベンチャーで、技術に本当に詳しくて、CTOって経営者だと思ってるんですけど、CTOが代表をやるケースってあんまり見たことない。僕の知る限り。
今ちょうど9名(Clubhouseのスピーカー)のうち4名が技術者なんですね。まあ僕を入れてるんで、僕を技術者と言うのかはあれなんですけど。で、チームの過半数がエンジニア中心であるということはLayerXとしても今後こだわっていきたいなと。テックカンパニーなんで。そういうところも含めて今回の発表に至っているといったところですね。
もう1つ、mosa_siruさん(取締役の榎本=前取締役CTO)ですね。今までCTOをやっていて今回ですね、松本さんがCTOになったことで役割を変更して、今はLayerX INVOICE事業に集中する。全社的な役割の負担を減らして集中するっていうのがあったんですけど。LayerXは今3つ並行して事業やってるんで、なかなか1人1事業くらいしかできないんですよね。そういう意味で経営人材をどんどん増やしていって、会社としてのキャパシティを増やしていこうという意図もありましたということですね。
松本:そうですね。ここにちょっとだけ補足加えていくと、辞める時はもちろん円満に辞めたんですけれども、辞めるまでは結構大変でした。やっぱりまだまだ僕としてはDMMも途上だったと、まだまだやれることはあるなと思うなかでの。ただそれでもコロナで日本が変わってしまって、世界が変わってしまって。まあこれはnoteにめっちゃ書いたんで読んでいただきたいですけど。そこでこう、国が、世界が、環境が、マーケットが大きく変わってるタイミングでどうにか社会に貢献したいなという願いがすごく強くなって。それでちょっと前職のメンバーたちにもだいぶ相談して、無理を言いながら来ましたというところで。そこの3,000人の仲間たちの想いも背負っているくらいの気概でおります。
手嶋:円満なのは前提だけど、前職の会社も大きい会社だから課題は常に山積してて、やることはあったけどそれよりも自分の中の使命感みたいなものが芽生えて、それを説明して、(DMMが)応援してくれたっていう感じなんですかね?
松本:そうですね。本当にそこに関しては懐の広さに感謝しかないなというのをリスペクトとしてもちゃんと述べておきたいなと思っています。
手嶋:ありがとうございます。じゃあボンバーマンさん(元CTO榎本)?
榎本:はい、ボンバーマンです(笑)
手嶋:ちょっと時間軸はいろいろ支障がある可能性があるんで、時間軸は曖昧にして話したいんですけど、松本さんのジョイン。いつごろどうなのみたいなところでいくと。議論の始めのところでいくと、僕とか福島さんからもしかしたら松本さん来ていただけるんじゃないかみたいなふわっとした話くらいのときに、どう思いました?当時CTOでしたけどmosaさん。
榎本:前提として僕も元々Gunosyで。松本さんはかなり一緒に肩を並べて働いてたんですよね。Gunosy入ってすぐにニュースパスっていう、KDDIさんと一緒に作ってるプロダクトがあって。それは松本さんがクライアントサイドやって僕がサーバーサイドやって、あともう1人インフラとか、すごい濃密なチームでぐわっと新規事業作らせていただいたりとか、その後の新規事業も結構タッグで作らせていただいたりとかで。本当に。一緒に働けるなら超僥倖であるってくらい、手嶋さんとかふっき(CEO福島)がその話を持ってきた時にめちゃくちゃテンション上がってジャンプしたくらいの。なのでそのとき、こうやってCTOという役職をお渡しするしないとか特に意識してはいなかったんですけれども。なんだろうな、話が具体化していくにつれて自分の中の立ち振る舞いだとかもちょっと考えていて今回の結論に至ったという形ですね。
手嶋:mosaさんはSaaS事業の担当取締役に注力するっていうことですよね。
榎本:そうですね。
手嶋:それは確かに、昨日までCTOと兼務して結構大変そうだなって僕から見てても思ったんですけど。やっぱりちょっと(開発に注力する)馬力変わってきそうですか?
榎本:全然変わりますね。やっぱりCTOだったころは3事業のエンジニアのアロケーションといいますか、採用面においても全社を見渡して考えたりだとか、技術的な組織を作るみたいなところをやりつつのSaaS事業みたいなところだったので、どうしても脳のリソースが全社的なところに当然だけど取られるところが、CTOに松本さんが入ってくれたことで僕自身、SaaS事業に完全に集中できるということになったので、だいぶやりやすくなったなと思ってます。
LayerX創業時からの変化
手嶋:なるほど、わかりました。一方松本さん、そもそもLayerXの創業時はアドバイザーとかだったんでしたっけ?
松本:創業後、僕が辞めたあたりくらいまではアドバイザーっていう肩書きはついてたんですけど、本当に引き継ぎ用途くらいのよくあるアドバイザーだった感じで。
手嶋:でもまあ、ぼんやりと組織の様子は見てたわけじゃないですか。ぼんやりと。ちょっと今回の話が具体化する中で、まじまじとLayerXっていう組織を眺め始める時期がきたわけじゃないですか。そこでビフォーアフターでどう感じました?少し時間が経ったLayerXってどう見えました?
松本:当時、チームでどちらかというとブロックチェーン大好き、decentralized大好きみたいなギークな集まりというかクラブみたいな雰囲気だったんですよ。みんなとにかく、decentralizedで何ができるんだとかひたすら議論していて。で、そのチームがですよ。夢をずっと語ってる若者みたいだったチームがここ2年経って、福島さんとかmosaとはすごい頻度高くいつも(LayerXに)誘う誘わない関係なくご飯食べてたので、逆に僕も前職時代(DMMに)きてほしかったですしね(笑)
そういう話を聞いていくなかで、どんどんビジネスモンスターになっているというか、とにかくお客様のペインにちゃんと向き合って事業作っていかなきゃ結局ダメだよねっていうところにすごい真摯に向き合うようになったなっていうのと。そこできちんとビジネス組み立てる、お金をもらっている、それだけで僕はすごい変化だなと思ったんですよ。その時点の変化が僕の中では衝撃的に大きかったと。あの技術力もったギークたちが何でこんなにビシッとビジネスやってんだっていう不思議もあるくらい。これは良いことでもあり、あのころのギークさとはまた違う雰囲気になったなという変化も感じます。
手嶋:福島さんどうですか今の話聞いて。
福島:たしかに一時期mosa営業マンになってました。
松本:mosaが営業してたのはびっくりしましたね(笑)
手嶋:なんかトップ営業マンみたいな信頼のされ方だったからねあのとき。
松本:まあでもmosaが象徴だと思うんですよね。LayerXの変化の。超絶技術力を持ったエンジニアが、しかも営業もこなしているっていう、それがLayerXそのものみたいな姿だなと思って。ただただ人間ってこんな変わるんだっていうことと、mosaに対する尊敬と(両方が)ありましたね。
手嶋:どうですかmosaさん。
榎本:いや〜。松本さんにこんなに褒められる時が来るとは、みたいなのはとても感動です(笑)
松本:おれGunosy時代からずっと褒めてるよ(笑)
榎本:なんだろう、エンジニアとして褒められたことは結構あるんですけど、そういうスタンスだとか営業だとかビジネス面で褒められるっていうのはめちゃくちゃありがたくて。僕自身ずっと「事業に必要なことを100%フルコミットでやる」みたいなスタンスでずっとやってて気付いたら営業してたり、気付いたら開発してたり、気付いたらコンサルみたいなことやってたりみたいなことを繰り返してここまできて。
今回は完全に事業の方にコミットさせていただけるようになったので、これからにすごいわくわくしています。
手嶋:2人はもともと直接の上司部下だったこともある?
榎本:ありますあります。
松本:完全に直接でしたねそのときは。
手嶋:おれはそのときのボンバーマンさん(榎本さん)を知らないんですけど、結構なビフォーアフターだろうね。それね。
松本:すごいですよ。(当時でいうと)朝来てるだけで感動するくらいですよ。
手嶋:そうそうそう。おれもその時代の話結構聞いてるから、結構なビフォーアフターだよね。なるほどわかりました。ありがとうございます。
MDM事業部とCTO松本
手嶋:わいまつさん一義的にはCTOなんで、全社の技術的なことは全部やっていくと思うんですけど、今一緒に濃密に働いてるのがMDM(三井物産デジタル・アセットマネジメントのこと)っていう事業部で。
わいまつさんと初めてですよね今回、丸野さん?
丸野:そうですね。Gunosy時代にちょろっと一緒に働いたことがあったんですけど、ガッツリは初めてですね。
手嶋:今後は担当取締役と担当執行役員みたいな感じで一緒にMDM事業作っていくわけじゃないですか。LayerXとしては。まあちょっと準備期間でここしばらくの間、一緒に一部働いている部分はあったと思うんですけど。どうですか所感的には?
丸野:そうですね。ひとことで言うとゴリラパワーって感じですね。
手嶋:ゴリラパワー。Be Animal(LayerXの行動指針)のなかでもゴリラだと。
丸野:ゴリラパワーです。ここまで細かく現場に入れるんだっていうのがすごい感動しますね。
手嶋:逆にね。代表取締役CTOなのに。たとえばのエピソードどういうのがあるの?
丸野:CTOってまさに経営者なので、いわゆるマネジメントとか上流レイヤーのことに主に価値を出してくれるのかなっていう期待感もあったんですけど、当然そこの部分はしっかりやってもらいつつ、本当に毎日のようにコミットしてくれてますよね。
松本:それはGitHub的な意味でのコミットですか?
丸野:そうですね。GitHub的な意味でのコミットですね。
手嶋:松本さんは年明けてくらいからMDM事業を結構具体的にディテール把握し始めたと思うんですけど、「こう入ろう」とか「こういうプロセスで理解しよう」とか「入りながらこういうふうに背中見せよう」とかなんか意識してることとかあったんですか?
松本:DMM時代から大量の事業を見るみたいなことが増えたのでパターン化してたんですけど、まずはとりあえず中身の構造化をしようみたいなのが自分の中のテーマであって。なので、やってたのがとにかくみんなの話聞いたり、実際の資料読み込んだり、あとはソースコードですね、実際の。読みながら、どういうことをやってるのか、何が強みになるのかとかをずっと分析して、「ここ入ればもっとレバレッジかかるよね」とか「ここってもっと交通整理必要だよね」っていう要所要所の手を入れるべきポイント、レバかかりそうなポイントをひたすら見つけてる感じですね。
手嶋:コードとかも書いてるんですかわいまつさんって。
松本:めっちゃ書いてます今。
手嶋:それは判断として、ここは自分がやった方が全体にとって良いなみたいなので判断してるんですか?
松本:そうですね。やっぱりCTOってコード書いてなんぼだと僕は思ってるんですよ。mosaも書いてましたけど。なので、みんなが手が回らない部分とか、気付いてるけど放置しちゃってる部分とか気付いてない部分とかを都度都度見つけては、夜の間に辻褄合わせて持ってくるみたいな。昼間は結構ミーティングとかも多いんですけど、終わってからとか夜ずっとコード書いて、ひたすら作って、「ここ早めに作っといたらみんなの仕様整理がはかどるよね」みたいなことをずっと、丸野さんの言葉を借りればゴリラパワーでやってますね。
手嶋:実はこの番組を聞いてくださった方で、もう内定承諾をしていただいている方が複数名出てきております。石黒さんそのあたりの採用状況教えてもらっていいですか?
石黒:今4名ですかね。内定のご承諾いただいてまして。このあいだふっきもツイートしてましたけども、「今日は最終面接3名で、3名の方とも全員Clubhouse聞いていただいてnote読んでいただいてPodcast聞いてます」みたいなことを言ってましたが、明確に(採用に)効いてる。間違いないですね。今日私も2名ほど面接面談させていただいたんですが、1月30日の回から聞いてますって1番最初の役員でやったときの回ですね、そこから聞いていただいて。嬉しいですね。
手嶋:それを通じて僕が言いたいのは、聞いてくださってる方多分ね、ちょっとした興味本位で入っちゃったと思うんですよ。ただ、ちょっと話聞いててLayerX良いかもって思っちゃった人もいると思うんですよね。「でも急にそんな転職なんてするもん?」って悩みをちょっと抱えた方もいると思うんですけど、そういう方で4人内定承諾してるんで。これきっかけで申し込んでもらって。なので、今聞いてくださってる方が急にLayerXに行ってもいいかなと思ったら、それは別に普通のことなんで、そういう自分のことを肯定してあげてほしいなっていうのが僕の勝手な想いでございます。
(中編に続く)
※本稿はClubhouseのroom内トークを参加者全員が同意して文字起こししています
※Special Thanks※
本書き起こしについては、スタタイさんの多大な協力をいただき実現しています。この場を借りて感謝をお伝えさせていただきます
https://startuptimez.com/