「デザインの力でLayerX流を作る」デザインマネージャが果たしたい使命とは?
こんにちは、すべての経済活動をデジタル化したい LayerX 石黒です。
今回は、Podcast「LayerX Now」の内容を再編集し、CTOの松本勇気(@y_matsuwitter)デザインマネージャーの野崎(@Za09313103)の対談をお届けします。
8年勤めたデザイン会社からLayerXにキャリアチェンジした理由や、LayerXのデザイン事情などを、デザイナーの野崎視点で率直に語ってもらいました。
デザイン会社からのキャリアチェンジの決め手とは?
松本:今回は、我々の組織にとても重要なメンバーが加わったということで、LayerXのデザイン組織についてお話しようかと思います。
野崎:デザインマネージャーの野崎です。(2023年)1月4日に入社したので、ちょうど1ヶ月が経ったところです。今は、プロダクトからブランド、組織デザインまで横断的に動いています。
松本:野崎さんとは前後編に分けて話をしていきたいと思っていて、後半ではLayerXのデザイン組織でどんなことをやろうとしているのかを聞く予定です。で、前半は、そもそもなんでLayerXにジョインしたのかというところから聞いていきたいなと。
実は野崎さんとは年も一緒で、高校もお互いによく知る学校の出身で、共通点が多いんですよね。完全に同じ場所で青春を過ごしていたことが分かって、すごく親近感が湧きました。
野崎:本当によく知っている高校だったので、僕もめちゃくちゃ親近感が湧きました(笑)
松本:そんな野崎さんが、なんで我々のチームに加わったのかを簡単にお話いただけますか。
野崎:元々LayerXのことはなんとなく知っていて、エンジニアとBiz Devが強いイメージでした。で、自分のキャリアで言うと、前職のグッドパッチに8年勤めていたので、そろそろ新しいことにチャレンジしたいなと思うタイミングでした。それで転職もひとつの可能性かなと考えてみたときにいくつかポイントがあって。
ひとつは、前職がデザイン会社だったので、逆にデザイナーがほとんどいない会社に入って、デザインの力をアドオンすることで事業がよりドライブしそうなところ。もうひとつが、会社のフェーズが複雑で、やることが多そうな場所。このふたつを満たす会社があったらいいなと思っていたときに、LayerXに出会った感じです。
松本:8年も在籍してたの、すごいですよね。
野崎:そうですね。本当にいろいろ経験させてもらいました。
松本:先ほど、次のステップを考える際のポイントをふたつ挙げてましたけど、その思いに至った理由とかってあるんですか。
野崎:もちろん、デザイナーがすでにたくさんいる会社でもやれることはあると思うんですが、僕は「デザインの力」——デザインが組織や社会に対して価値を提供できることを信じているので、それを実現することで、ちゃんと成果を残せることをやりたかったというのがあります。
松本:ちなみに、LayerX以外にも複雑な事業ドメインに挑んでいるスタートアップってたくさんあると思うんです。その中で、最終的にLayerXに決めた理由ってなんだったんですか。
野崎:外から見たら整っているように見えて、デザイン面はまだまだ整っていないことは面接の過程で聞いていたので、やれることが多そうというのは大きな理由でした。加えて、選考の中でいろんな方に会わせていただいたときに、経営陣からも現場のメンバーからも、ものづくりへの愛情を感じられたんです。
福島さんやmosaさんがプロダクトのユーザー体験についてすごく語ってくれたり、現場の方々も作った機能や体験をすごく楽しそうに話していて、それがすごくいいなと思ったのが決め手のひとつでした。
「デザインの力」で事業をドライブさせたい
松本:ちょっと抽象的な質問になっちゃうんですけど、野崎さんにとって「デザインの力」ってどういうものを指しているんですか。
野崎:端的に説明するのが難しいんですが……綺麗なものやかっこいいものを作るだけではなくて、いろんな視点から事業やブランドを成長させる力がデザインにはあると思っていて。
かつ、“ものづくり”だけでなく、広義の意味でいろんな人が使える力が「デザインの力」だと思っていて、経営や事業に価値を与えて、ドライブさせることができるものと考えています。
松本:LayerXでもかなり幅広いカテゴリを見ていますよね。プロダクトデザインはもちろん、ブランディングやPRなど、至るところのデザインを野崎さんを交えて議論しているなという印象があって。その広い領域で、みんなのアウトプットをより洗練させていくイメージなんでしょうか。
野崎:デザイナーのスキルを上げることはもちろんのこと、その上でLayerXにおけるデザインの認知をきちんと作って、誰もが自分の業務でデザインの力を使いこなして、新しい価値を生み出していける文化を育てていきたいなと思っています。
松本:入社してから縦横無尽にヒアリングしまくってましたよね。実際、どうでしたか。ここはいいなと思ったけど、こっちは全然だった、みたいな赤裸々な話を聞いてみたいなと。
野崎:入社してまだ1ヶ月なので、自分の視点が正しいかは一旦置いておく前提で……創業してまだそこまで年数が経っていないのに、カルチャーがちゃんと浸透しているのはいいギャップでした。「羅針盤」に書いてある行動指針とそれを体現する具体的な行動を、業務の中でみんなが意識して実践しているのはすごいと思いました。
課題で言うと、スピード感を持ってプロダクト開発をしていることもあって、属人的なものに支えられている面でしょうか。プロダクトチーム全体で「あのUXをどう作っていくんだっけ」とか「指針をどう作っていくんだっけ」みたいなことは、これからもっとやっていけたらと思います。それでも、デザインに食い込むことを、ちゃんとこだわってやっているなと感じることはすごく多いですよ。
松本:メンバーがデザインに食い込んでいるってどういうところから感じたんですか。
野崎:例えば、体験を作るに当たってユーザーインタビューを通したお客様の声を鵜呑みにせずに、本質的にユーザー体験がよくなるかをすごく考えているなと。それが僕から見るとデザインを実践していると感じます。
組織に深く入り込み、デザインイネーブルメントを実現させる
松本:我々のコアって、良いユーザー体験を届けることで、ユーザーの皆さんが何の負荷もなくデジタル化に向き合えることだと思っているので、野崎さんにそう言ってもらえると嬉しくなりますね(笑)。ちょっと自信が持てる。
ここでちょっと話を変えてみようと思うんですが、僕が一番びっくりしたのが、野崎さんの溶け込み力の高さで。野崎さんにはデザイナーのマネジメントラインに入ってもらう形で入社いただいたんですが、他のメンバーと話していても入り込み方がすごく上手いなと。
デザインマネージャーとして、いろんなチームに関わる上で、気をつけていることはありましたか。
野崎:デザイナーはいろんな職種の方の力があって、はじめてモノを生み出せるので、それぞれの職種の方の目線や共通言語を把握することが絶対に大事だと思っていました。「こんなデザインの施策をやりたい」って言っても、それぞれの人の目線や視座がわからないと、見当違いになってしまうので、目線を合わせる意味でもオンボーディングはしっかりやりました。
松本:野崎さんって、みんなの課題を把握するのが上手いですよね。デザイナーチームでも、ワークショップを鮮やかにまとめていたのが印象的でした。
野崎:前職のクライアントワークで常に課題の把握と整理をやってきたのは大きいと思います。前職までは、ここまでコミュニケーションができるタイプではなかったと思うので。
松本:今、野崎さん自身のミッションは何だと思っていますか。
野崎:一言でまとめると、会社や事業、メンバーのポテンシャルをデザインサイドからイネーブルメントしていくことです。それぞれの職種の価値を、デザインの力で最大出力することが、自分のミッションだと思っています。
松本:例えば、野崎さんがいるときといないときで、プロダクト開発の何が変わると思いますか。
野崎:難しいですね(笑)。僕自信、デザイン会社出身で、プロダクト開発にデザイン思考を用いていたので、デザイン思考をベースにした開発のプロセスやリサーチインタビューのやり方を取り入れることはもっと深くやっていけると思います。
松本:みんながモノを作るときに、当たり前にデザインが存在している感じですね。
野崎:そうですね。すごく細かいところでは、営業の方が使う資料も、その人自身がデザインをしなくても、より価値が伝わるデザイン資料になっているとか、大きなところから小さなところまで粒度はバラバラですが、イネーブルメントしていけるんじゃないかなと思っています。
松本:今後、どんな人と一緒にやっていきたいとか、どんなデザイナー組織にしていきたいかを伺えますか。
野崎:今ちょうどデザイナーみんなで、LayerXデザインチームのミッション・バリューを作っていて。それを踏まえて話すと、事業としての成果をデザイン視点から追求していく数値的な面も大事だとは思いますが、それだけでなく、クリエイティブの品質や情緒的な部分にまでこだわっていける方と働きたいなと思っています。あとは、デザイナーとして「WOW」な体験を作っていける人。
めちゃくちゃ個人的なことを言うと、やっぱりデザインへの愛や知的好奇心がある人がいいなと思います。
後編へ続く
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