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おごらず、偉ぶらず。お客様に真摯に向き合い続けるLayerXのプロダクトマネージャー(#LXエモカレ)

LayerXで働く人たちの心のうちに迫る「LayerXエモカレ」。第13回目は、バクラク事業部プロダクト企画部の飯沼広基が登場。

ハードウェアエンジニアから、27歳でスタートアップのビジネス職に転職した飯沼。「愚直にお客様に向き合い続けていたら、キャリアが開けていた」と語る彼の、これまでとこれから一緒に働きたい人について聞きました。

エンジニアから営業へ。27歳でのキャリア再構築

——飯沼さんは元々はハードウェアのエンジニアだったのですよね。

新卒で大手インフラ企業に入社し、エンジニアとして製品の設計や開発などを担当していました。大学入学の直前に東日本大震災が起こり、東北に住んでいた親族と2ヶ月も連絡が取れない経験をし、人の生活を支えるものの重要さを痛感したことが、社会インフラを手がける企業を目指したきっかけです。

仕事にやりがいはありましたが、ハードウェアの世界は何か問題が起こった際に、現地に行かなければ解決できないことが多く、そのハードルを超えるアイデアを生み出せない自分自身のスキルに次第に限界を感じはじめて。

そんなある日、起業していた大学の同級生と食事をしていたときに、「プロダクトにバグがあるからちょっと直すわ」と、その場で30分くらいでバグを修正するのを目の当たりにし、ソフトウェアの可能性を感じたんです。

実際、ハードウェアの世界でもソフトウェアの力を使って、機能の制御を行うさまざまな仕組みが作られていた時期でもあったので、ゆくゆくはハードウェアとソフトウェアの両方を知っている人が必要になると思い、転職を決めました。

——その後、ビジネス職で転職をされていますが、何か理由はあったのでしょうか?

ずっとハードウェアのエンジニアとしてキャリアを積んでいたので、ソフトウェアの世界ではそれまでのキャリアを活かせる場が少なかったことが理由です。とにかく何でもやる、という思いでスタートアップの世界に飛び込みました。

仕事で使うツールも初めてのものばかりで、Slackでは入力途中でエンターキーを押して送信されてしまったり、リアクションスタンプの使い方や量に圧倒されたり……。本当にそのレベルからのスタートでした。

仕事も、幅広い業務を担うBizDevとして採用されたもののビジネスパーソンとしての基礎力がまったくない状態だったので、営業としてお客様のところに行っても交渉や合意形成も全然できない。27歳にして、一からキャリアを再スタートさせた感覚でした。

——焦りなどありましたか?

そうですね。契約やアポが取れても、「世の中の人に比べると全然できていない」という思いのほうが強くて。仕事が楽しいと思うよりも、無意識にずっと焦っている状態でした。

ただ、お客様のことはすごく好きだったんです。当時売っていたサービスが自治体向けのもので、お客様は自治体の職員の方々。知れば知るほど、真面目かつ実直で素晴らしい方ばかりでした。業務を効率化するサービスを導入してもらった自治体の方から「20年間仕事をしてきたなかで、あなたと仕事をしたときが一番楽しかった」と言われたときは、本当に嬉しかったですね。

「ロマンとそろばん」バクラクで大切にしているもの

——そこから、なぜLayerXに?

一番大きな理由は、組織カルチャーと事業成長を両立させる組織作りをしてみたいと思ったことです。当時のLayerXは組織規模も小さかったので、チャレンジの幅が大きそうだと感じました。また、組織カルチャーを大切にする会社は事業成長もするだろうと思っており、まさにLayerXはそういう会社なのではないかと。そんな考えがあったので、LayerX以外は選考を受けませんでした。

——セールスとして入社後、すぐにPdM(プロダクトマネージャー)に転向されたのはなぜでしょうか。

PdMになりたかったというより、その仕事を担うことで事業成長に貢献できると思ったんです。当時は、バクラク請求書、バクラク申請、バクラク電子帳簿保存という3つのプロダクトを、(PdMの)花村さんと(CTOの)榎本さんの2人が見ている状況で。僕自身、セールスとしてバクラク申請を売っていて「もっといける」手応えを感じていたこともあり、プロダクトにコミットすることでさらに成長させられるのではないかと考えたんです。

実際、当時すでにユーザーに対する提供価値が明確にあったので、それをきちんと届ける仕組みを整えるだけで、売上を大きく伸ばすことができました。ただ、そこからプロダクトをさらに磨き込むことには苦労しましたね。

バクラク経費精算をゼロから作ったことも、良い経験になりました。データもユーザーもいない状態でプロダクトを設計しなければならないので、何がユーザーの価値になるのか分からない。既存のプロダクトを良くすることと、頭の使い方がまるで違いました。

インボイス制度施行前の社内研修

——飯沼さんがPdMとして大切にしていることは何ですか。

「ロマンとそろばん」といって、向かいたいビジョンを取るか、売上を取るか、という言葉があります。僕は最初「そろばん」派だったんですが、今は「ロマン」派に変わりました。

営業出身ということもあり、元々は売上をすごく大切にしていました。でも、「売れる」という状態は、プロダクトに価値を感じてもらわないと実現しないんですよね。売上はあくまで結果指標なので、お客様にプロダクトの価値を感じてもらったり、使っていて楽しいと思ってもらったり、そういうものを作ることが「バクラクらしさ」だと思っています。とはいえ、ロマンだけを追っていても事業は成長しないのでバランスは大切です。

お客様に誠実に向き合い続けた先にキャリアは開ける

——現在はプロダクト企画部の部長ですが、マネジメントをする上で意識していることはありますか。

「人を育成する」と思わないようにしています。マネジメントは、相手の頑張りに対して自分がどれだけサポートできるかにすぎないので。「自分が育てた」のではなく、あくまで「その人が頑張った」結果だと思っています。

そういう意味では、プロダクトと同じですね。「自分が売上を立てた」のではなく、お客様が価値を感じてくださったから、結果的に売上につながる。なので、僕の役割は潜在的なパワーを最大化するための手助けをすることなのかもしれません。

メンバーが壁にぶつかっていると、「なんかいいな」と思ってニコニコしちゃいます(笑)。答えを教えるだけなら簡単ですが、やっぱり自分で答えに辿り着くことが大切なので、真剣に考えている姿を見ると嬉しくなりますね。

——LayerXのPdMに向いている人はどういう人だと思いますか?

大前提は、プロダクトとユーザーに愛があることです。最近、PdMについての書籍や資料がたくさん世の中に出ていて、「こういう仕事」で「こういうやり方をする」といったように知識が体系化されつつあります。

ですが、LayerXはコンパウンドスタートアップとして、複数のプロダクト間でさまざまなデータを連携させ、顧客体験を構築しているので、既存のフレームワークに当てはまらないケースが生まれがちです。そのときに、どうやって課題を乗り越えるかというと、「お客様が好き」とか「お客様のことをもっと知りたい」という“ユーザー愛”なんです。おごらず、偉ぶらず、プロダクトとお客様に真摯に向き合える人と一緒にものづくりをしたいですね。

バクラクが実現したいことは、働き方そのものが変わる世界。「本当に世の中がバクラクになっているのか」と考えると、100点中1点くらいの感覚です。理想のプロダクトや世界を作るために、熱量の高い人と出会いたいですし、そういう人にとってLayerXはチャレンジしがいのある環境だと思います。

当然ながら、LayerXに入ったからといって良いキャリアが積めるわけではありません。僕自身、お客様に愚直に向き合っていたらキャリアが開けていたので、いろいろ悩む前に目の前のやるべきことに向き合い続けてみてほしいです。

LayerXはまだまだ成長過程で、多くのチャンスが転がっています。ですが、チャンスを掴み取るのはその人の意思。誰かにチャンスを与えられるのを待つのではなく、自分で取りに行ける人は、LayerXに向いているんじゃないかなと思いますね。

お客様に真摯に向き合い続け、プロダクトを成長させる仲間を募集しています!

「ロマン」を大切にしながらも、「そろばん」にも向き合うバランス感覚をさらに磨きたいと思う方はぜひ、カジュアル面談でお話しましょう。

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