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お客様により良い価値を提供したい。だからボールを拾い続ける(#LXエモカレ)

LayerXで働く人たちの心のうちに迫る「LayerXエモカレ」。今回は、バクラク事業部エンジニアのupamune(ハンドルネーム、通称upa)にインタビュー。

「バクラク申請」「バクラク経費精算」のテックリードとしてチームを牽引してきた彼を一言で表すなら「他者のために落ちているボールを拾い続ける人」。「自分が手を動かすことでメンバーがラクになり、お客様への価値提供につながることが何より嬉しい」と話すupaの、普段は見られない素顔を垣間見ました。


ひとつの機能にとことんこだわる熱意に惹かれて入社を決意

——LayerXに入社したきっかけを教えてください。

前職には新卒で入社し、新会社の立ち上げから参画しました。立ち上げから1年後には新規プロダクトをリリースするという目標があったので、とにかく大変でしたが、そのカオスがすごく楽しくて。がむしゃらに1年が過ぎていきました。

ですが、徐々に組織が大規模になり、プロダクトも成長するにつれて次第に開発とビジネスの距離を感じるようになっていったんです。もっと改善したい部分があるけど、ビジネスサイドの優先順位と齟齬が生じてしまうような……私自身はよりお客様に寄り添ったプロダクト体験を追求したい思いがあったので、YOUTRUSTの意欲ステータスを変えてみたんです。めちゃくちゃ前向きに「転職するぞ!」というよりは、なんとなくだったと思いますが。

そうしたら、(人事の)石黒さんから「LayerXにupaさんと話してみたいメンバーがいるんですが、カジュアルに話してみませんか?」ってメッセージをもらって。当時はLayerXにまったく興味がなかったので、トライアル入社の最終日の面談でも「楽しかったけど、転職する気はないんですよね」って言って、mosaさん(CPO 榎本)たちを困らせてしまった記憶があります(苦笑)

——そこからなぜ、転職に至ったのでしょうか。

トライアル入社を経て、正式にオファーレターをもらったのが12月下旬くらいで、ちょうど年末年始休暇が挟まったんですよね。実家に帰って、改めてゆっくり自分のキャリアや人生を考えたときに、「このままで良いのかな」と思って。前職はすごく居心地がよかったけど、それってぬるま湯に浸かっているということでもあるなと感じたんです。もっとちゃんとお客様に向き合った開発を突き詰めてみたいという思いもありました。

LayerXのトライアル入社で、一つの仕様に対してドメインエキスパートやPdMの人たちと4時間近く話し合った時間を思い出して、「よし、LayerX行くか」と。ひとつの機能にとことんこだわる熱意がある人たちと働くのは面白そうだなと思ったんです。

——実際、入社した最初の印象はいかがでしたか。

想像よりも手が回っていないところが多い印象でした。バクラクはとにかくものすごいスピードで機能提供を行うので、どうしても他の部分が劣後してしまっていました。なので、とにかくバックエンドの基盤の整備や、みんなが利用するライブラリを整えるなど、落ちているボールを拾っていました。

日頃の積み重ねが評価され、月間MVPを受賞

自分より“できる”メンバーの可能性を最大化するための環境を作りたい

——2024年6月まで「バクラク申請」「バクラク経費精算」のテックリードを務められていました。どういった取り組みをされてきましたか。

チーム全体のロードマップに対して、技術的に実現するためにどうすれば良いのかを考え、優先順位をつけることがメインの仕事でした。加えて、技術的課題も(併せて)解決するために、機能改善や開発以外にライブラリの更新や仕組みの見直しなども行っていました。

今はQAチームが拡大してテスト基盤が整ってきていますが、はじめは全然人手が足りなくて。品質を維持するために700パターンくらいのテストを書かなければならないのですが、それを愚直に書いていたら膨大な時間が溶けてしまいます。

なので、QAの方がスプレッドシートにパターンを書き出してくれたら、自動でテストパターンを試してくれる仕組みを作って、事業部全体に共有したこともありました。自分の見ているプロダクトに閉じた品質維持の貢献だけでなく、他のプロダクトにも活用できるような仕組みづくりは意識していたかもしれません。

最近では、IS(インサイドセールス)のメンバーがお客様の名寄せで困っていたので、もっと簡単に作業ができるような仕組みを作って試しているところです。直接的な仕事とは関係ありませんが、自分が少し手を動かすことで、これまで時間のかかっていた作業がラクになって、その分お客様に価値が還元できるようになる。そういうことが好きなんです。

——誰かのために手を動かすことが好き、と。

自分は、何か一つを突き詰めることがすごく下手で。だからこそ、自分よりもすごく“できる”人たちがもっとスムーズに作業ができて、もっとパフォーマンスを発揮できるような場を提供したいと思っているんです。本当はきっと、プロダクトチームが開発だけに向き合える「理想的な環境」を作るために発足した「イネーブリングチーム」のほうが向いていると思うし、実際そう言われたこともあるんですけど(笑)、プロダクトチームにいながら共通ライブラリの整備や事業部全体に貢献できる仕事をやる意義を感じています。自分で手を動かして開発したものでお客様に喜んでもらいたいって思っちゃうんですよね。なんだかんだ、プロダクトがすごく好きなんです。

slackに登録されたupaさん関連のカスタム絵文字。ちなみにこれは一部です。

LayerXのエンジニアは「お客様が本当に使いやすいプロダクト」を自分の頭で考えられる人

——どういう人がバクラクのエンジニアにフィットすると感じますか?

どの会社でも同じだと思いますが、意思がないとしんどいだろうなと思います。バクラクの開発も随分整備されてきましたが、まだまだドキュメント化されていない部分が多い。そんなときに「この説明書ありますか?」と言う人よりも、「自分で調べてドキュメント化までしておきました」と言ってくれる人のほうが、今のフェーズには合うんじゃないかと。

それだけでなく、バクラク全体がお客様からの要望をそのまま実装することはしないプロダクト作りをしているので、その点でも意思は持っていてほしいですね。

——LayerXカルチャーブック「羅針盤」にある「使われないものを作らない」ですね。

お客様がほしいものを作ることは簡単なんです。ですが、それだと自分たちの意思がこもっていないプロダクトになってしまい、次第に歪みが生じてきます。そうならないために大切にしている開発の原則が、「使われないものを作らない」「仕様をシンプルにする」「言われた通りに作らない」の3つ。本当に必要とされている機能は何なのか、どういう機能なら使ってもらえるのかを自分の頭で考えるのが好きな方は、すごく楽しい環境だと思います。

前に、(名村)卓さん(部門執行役員でバクラク事業Enablingチームの責任者)に「テックリードってどうあるべきですか?」と聞いたことがあって。その時、こう言われたんです。

自分の意思があるだけでなく、意思決定まできちんとやれる人。それをやり切るためには、他人に決めてもらうことを極力やらないようにすること。もちろん、常に正しい意思決定ができるとは限らないけど、間違っても良いから意思決定をして、物事を前に進めることが大事。最終的には、自分で納得して最後まで説明できるまで言語化した意思決定ができるようになってほしい。

私自身、すごく納得して今も意識していることなのですが、テックリードに限らず言えることだと思います。

いくつになってもチャレンジは楽しい。LayerXでのこれから

——upaさんのエンジニアとしてのこだわりを教えてください。

こだわり、というほどでもないですが、お客様が使うときに本当に分かりやすいものになっているかには結構気をつけています。

例えば、新機能を提供する際によく使う「ベータ版」という言葉。IT系のプロダクトをよく使っている人たちならピンとくるけど、もしかしたら馴染みのない人のほうが多いのではないか。そう考えて「先行お試し機能」という表記に変えました。

一見すると些細なことですが、自分たちにとっての当たり前がお客様にとっての当たり前とは限らないので、小さな部分でもこだわりを持つようにしています。

——今後の展望は?

現在は新しいプロジェクトで、mosaさんと一緒に仕事をしています。mosaさんって普段は、東銀座にオフィスが移転したのに、前のオフィスに出社しちゃうような人なんですけど(笑)、プロダクト作りとなると誰よりも熱く、鋭い視点を持っているんです。

毎週行われている、各プロダクトが進捗を発表するレビュー会でも、30秒〜1分しか見ていない機能やUIを見ただけで本質的なフィードバックをしてくれて。自分たちのチームでめちゃくちゃ議論していたことを、一瞬の時間で掴み取って理解するのがmosaさんの凄さなんです。

そういう人と、今隣で仕事をしていること自体が展望というか、ワクワクすることですね。これまでとはまったく違うチャレンジをしていますが、いくつになっても新しいことに飛び込むのは楽しいし、やりがいを感じます。今が一番若いですから(笑)

お客様への価値を最大化するために、まだまだ仲間を募集しています!

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