最高のチームを作るために事業を成長させる。VPoEが目指す「あたらしくて、おもしろい」金融事業(#LXエモカレ)
LayerXで働く人たちの心のうちに迫る「LayerXエモカレ」。今回は、三井物産らとの合弁会社「三井物産デジタル・アセットマネジメント株式会社(以下、MDM)」VPoEの高橋健太郎が登場。
デジタル証券を活用した資産運用サービス「ALTERNA(オルタナ)」をゼロから作り上げた彼が語る、MDMの面白さとは。まだまだ走り始めの「カオス」なエンジニアチームで奮闘する高橋の素顔をご覧ください。
“ゼミの研究室”のような場所から生まれた「オルタナ」
——LayerXに入社したきっかけを教えてください。
最初のきっかけはリファラルです。前々職の同僚の紹介でした。他にもいくつか転職先の候補はありましたが、LayerXの採用フローがスピーディーだったことと、自分の強みをわかってもらっている感覚があり、最終的にLayerXに決めました。
——ご自身の強みとは具体的にどういうものだったのでしょうか。
例えば、他の方と比べて1歩、2歩踏み込んだコミュニケーションから回答を引き出すことや、そこから得られた情報を元に物事を進める推進力、周囲を適切に巻き込んでプロジェクトを進めていく力などを評価していただくことが多いです。LayerXでは、そういったことをファーストコンタクトで見極めてもらっていたように思います。
——入社してからはずっとFintech事業部(=MDM)で業務をされていますが、入社当時の事業部はどういう雰囲気でしたか。
LayerXの初期とも似ているかもしれませんが、ゼミの研究室みたいな雰囲気がありました。今よりも小さなオフィスで、15席くらいしかなくて。薄暗さも相まって、ちょっと秘密結社みたいな感じ(笑)。今は綺麗で快適なオフィスになりましたが、当時の空間も個人的には好きでしたね。「スタートアップっぽいなあ」って(笑)
——個人向けのデジタル証券サービス「オルタナ」をゼロから作るにあたって大変だったことは?
まず前提として「これを外したら自分の席はなくなる」と思っていました。会社からそう言われていたわけではないですが、自分たちがやっていることにちゃんと価値があるんだということを見せられなければ、株主である三井物産さんなどにも面目が立たないと自分で自分を追い込んでいた感じです。
実際のプロダクト作りでは、MDMの行動規範のひとつである「あたらしくて、おもしろい」を体現する金融サービスとはどういうものかを紐解いていく作業がとにかく大変でしたね。一人ひとり解釈が違うので、それらを擦り合わせてひとつの良いものを作り上げていく難しさがありました。
ただ、難しいけど面白くもあって。デザイナーさんが出してくるUIデザインで「おお!すげえ!」みたいな発見や、新しい発明をしていく作業は楽しかったですね。純粋な「ものづくり」をしている感覚がありました。
オルタナは不動産を取り扱うサービスなので、「実物」がちゃんと見えることが大切だという共通認識はありました。ただそれをどう表現するかは、言葉で議論しても分からないことが多く、実際にデザイナーさんが作ってきてくれる案を見比べて初めて、思考がクリアになることは多かった気がします。
——試行錯誤を経て、オルタナが世に出たときはいかがでしたか?
インターネットでよくある「ガタッ」って感じ(笑)。嬉しさはありながら、やはり金商業として外してはいけない部分があるので、1号案件が終わるまではずっと不安はありましたね。
それ以降も、毎月新しい案件が立ち上がるので、前の案件の反省などを踏まえて改善してリリースして……息つく暇もなく走り続けてきた感じです。
ただ、たった1年で、世の中になかったものをゼロから作ってお客様に届けることはエンジニアとして楽しかったですね。ホワイトボードの前に集まって、こういう仕組みではどうか……みたいな図を書いてみたり、たくさんのものをスクラップアンドビルドしたり。
途中は「こんなん絶対に間に合わない!」と思ったこともありましたけど(笑)、結果的に作り上げることができて。なかなかゼロからサービスを作って成功まで導く経験はできないので、やり遂げたときには感動しました。
企画から分析、アセットマネジメントまで。エンジニアリングに留まらないMDMのエンジニアたち
——現在はどういう業務に主に取り組まれていますか。
MDMのエンジニアリングのマネジメントや採用をメインで見ています。具体的なプロジェクトには必要なタイミングでヘルプとして参画している状態です。
MDMのエンジニアチームは、ビジネスで成果を出したい人が集まっていると感じています。技術を使ってお客様に価値を提供し、その結果として対価を得ていこうという志向の人が多いですね。
あとは、エンジニアという立場に留まらず仕事をしていこうという気概を持った人が多いのも特徴だと思います。例えば、オルタナではエンジニアが企画から分析まで一貫して行うこともありますし、アセットマネジメント業務を担当しているメンバーもいます。「エンジニアだからそれ以外の仕事はやりたくない」という人はいないですね。
——採用において大切にしていることはありますか?
やっぱり「役割に閉じない」気持ちを持っているかどうかは重視しています。個人的な野望や展望はもちろんあって良いと思うし、むしろ個人的にはそういうものがある人が好きです。例えば「何歳までにどういうキャリアを積んで、いくら稼ぎたい」とか。大切なのは、そうなるための努力の源泉が何かを自分で理解できているかどうかだと思っています。
簡単に言えば、自分が何のために仕事をしているのか。お金を稼ぐためと言えばそうですが、それだけの人って多分いないと思うんですよね。なので「何のために」を言語化できている人は魅力的に感じます。
——高橋さんから見たMDMの面白さは?
僕自身、金融にものすごく明るいわけではありませんが、デジタル証券という新しい概念を取り扱っていること自体がそもそも面白いなと感じています。また、取り扱っている商品も高級レジデンスやホテルといった規模の大きなものばかり。今後は、さらにスケールの大きなものも商品にしていこうというアイデアもあるので、益々面白くなるんじゃないかと。一般的なビジネスでは扱わないような規模のものを扱えるのは、三井物産などの大企業との合弁会社だからこそ経験できることなので、他のスタートアップにはないMDMの醍醐味だと思います。
チーム全員を幸せにするために事業成長にコミットする
——高橋さん自身が仕事をする上で大切にしていることは何ですか?
一番は、事業を成功させること。それがなければ、皆さんのお給料もあげられないし、ワクワクするようなチャンスを作ることもできない。僕のチームに加わってくれる方みんなが幸せになるために、事業を成功させることに全力でコミットするのが僕のスタンスです。
あとは、嘘をつかないことですね。会社の論理だけを追求すると、本当のことを言わないほうが良い場面もあると思うんです。だけど、そういうときもできるだけ正直でいたいと思っています。「あの人はこう言っているけど、僕自身はこう思っている」ということは常に考えて言語化するようにしていますね。それが、偉い立場の人の言っていることであっても。
——今後、MDMのエンジニアチームをどういう組織に育てていきたいですか。
まだまだ走り始めのチームなので、やるべきことはたくさんあります。最終的なゴールはビジネスを拡大させるためのエンジニア組織を作ることですが、まずはミドルマネジメントの強化をしていきたいと考えています。
メンバーの観点でいうと、自分の意思のある方に仲間になってほしいですね。頼まれた仕事ひとつとっても「自分はこうしたい、なぜならば」ということが言えるかどうか。それが結果的に間違っていても良いんです。「自分はこうしたい」と考えて意思決定したことがどれだけあるかで、人は成長速度がはやくなると思うので、自分の仮説や大切にしたいことと向き合ってほしいなと思います。
扱う商材は金融商品ですが、サービス設計やチーム運営は極めてウェブ業界的なので、業界未経験だからという理由で気が引けている方には心配しないでほしいと伝えたいです。僕自身も金融業界はほぼ未経験ですし、エンジニアチームの8割は金融以外の出身。入ってから勉強すればいいし、周りも助けてくれます。
チームとしてもサービスとしてもまだまだ伸び代しかない場所なので、グロースする力をつけることができるのはセールスポイントのひとつ。スタートアップならではのカオスを楽しみながら「それを整えてやる!」という方は大歓迎です(笑)
正直、まだまだ整っていない部分が多いので1から100まで丁寧にサポートすることは難しいですが、意思決定の数を積んでいきたい方にとっては、MDMは最適な環境だと思います。
——今後の展望をお聞かせください。
自分のチームを最高のチームにしたいですね。どういうチームかというと、働いている人が楽しくて、人生が豊かになって、事業を伸ばすことができるチーム。経営学的に考えると、事業を成功させるために最高のチームが必要なのですが、僕は逆で。最高のチームを作るために事業を成功させたいと思っています。
事業が成功することでチャンスもたくさん生まれて、それがメンバーのやりがいにも繋がっていく。僕がFintech事業部で成し遂げたい、一番のことです。
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