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人が変われば組織が変わる。組織が変われば社会が変わる。川口かおりの仕事論(#LXエモカレ)

LayerXで働く人たちの心のうちに迫る新企画「LayerXエモカレ」(LayerX Emoi Okimochi Calender)。第一弾は、2023年4月にLayerXにジョインした川口かおりが登場。

「組織の生産性を上げる第一歩は、一人ひとりが自分の価値を認め、仕事の意義を感じること」と語る彼女は、なぜLayerXにジョインすることを決めたのか。またこれから成し遂げたいことを聞きました。

川口かおり
事業部執行役員(Biz Enabling)
早稲田大学卒業後、競泳選手のマネジメントに従事。2007年リクルートエージェント(現リクルート)に入社。コンシューマ領域の法人営業、新規事業立ち上げ、事業開発部門のマネージャーを経験。2015年にはシンガポールのHRテック企業でのマネジメントを経て、2017年10月にウォンテッドリー株式会社に入社し、執行役員 ビジネスチーム担当に就任。2023年4月LayerXに入社。ビジネスイネーブリングとカスタマーサクセス統括を担う。


LayerXは経営層が圧倒的に「人」にコミットしている

——LayerXにはどのようなきっかけで入社したのですか?

私はずっとHRの領域でキャリアを積んできました。その経験から、自分にマッチした環境で働くことが人の能力を最大化させ、それが事業貢献につながり、ひいてはより良い社会を作っていくということを何よりも信じているんです。

スタートアップの世界では、組織の変化や組織を取り巻く社会の変化のスピードがすごく上がってきていて、入社時にはビジョンやカルチャーにマッチしていると感じていても、組織自体がアップデートし続けられなければ、そこで働く人を幸せにできません。

働く人が幸せになれなければ、世の中もよくならない。採用サービスの限界を感じながら、どうしたら根本的な解決ができるのかと思っていたタイミングで、LayerXに声をかけてもらったのをきっかけに入社を決めました。

——HR系のプロダクトを提供している事業会社で働く選択肢もあったと思うのですが、どうしてtoB向けのSaaSプロダクトなどを展開するLayerXだったのでしょうか。

結局、組織や社内のエンゲージメントって、経営者の思想やコミット力がめちゃくちゃ影響します。どんなに素晴らしいツールを使っても経営層がコミットし続けられなければ意味がないというのは、これまでのキャリアで感じていました。

その点、LayerXは経営層が圧倒的に「人」に対してコミットしていたので、ここなら今までにない形の組織作りができるのではないかと思ったんです。

——事業ドメインというよりは、経営層への共感が大きかった?

そうですね。今は技術のオープンソース化が進んでいることもあり、、世の中の負の解決に取り組んでいるスタートアップやプロダクトが溢れています。プロダクトの質がどんどん上がるなかで、なぜ世の中に変革を起こせないのかを考えると、結局は組織の力に行き着くんです。人を起点に事業や社会にインパクトを与えられる可能性がある場所で働きたいと思いました。

まったく新しい“カスタマーサクセス2.0”を生み出したい

CSチームのメンバーと

——現在、LayerXではどのような仕事に取り組んでいるのしょうか。

大きくふたつのことに取り組んでいます。ひとつは、ビジネスイネーブルメント。聞き慣れない言葉かもしれませんが、ビジネスイネーブルメントは組織を横断して、全体の生産性や組織力の向上を担う役割です。もうひとつは、カスタマーサクセス部門の統括です。

5月にカスタマーサクセス部門全体でオフサイトを行ったのですが、そこでは目の前の目標をどう達成するかよりも、「どういう未来を目指すのか」を中心にみんなで議論しました。もちろんクロスセルやアップセルを増やすことは大事ですが、それだけを見ていると仕事の意義が限定的になってしまいます。

私たちは数年後の社会、例えば2025年をターゲットに、そのとき社会はどうなっていて、社会の変化に対して事業やカスタマーサクセスのかたちはどうあるべきなのか。チーム全体で「今までにないカスタマーサクセス像を作っていこう」という思いを共有できた、とても意義のある時間でした。

CSオフサイトの一コマ

——具体的にはどういう議論をしたのですか。

簡単に言うと、バクラクを使ってくださるバックオフィスの方々が、会社の中で主役になる世界を作りたいんです。バクラクを使うことで業務効率が上がり、バックオフィス以外の社員も日々の作業がラクになることで、本質的なことに時間が使えるようになる。

それによって、バックオフィスのあり方が変わり、社内できちんと評価をされてスポットライトを浴びる未来を目指したいという話をしました。カスタマーサクセス2.0、3.0のような、まったく新しいモデルを作りたいと思っています。

仕事の意義を感じることが、人生も豊かにする

——ビジネスイネーブルメントの軸ではどのようなことに取り組まれていますか?

組織の生産性を上げるためための要素はたくさんあると思いますが、中でも一人ひとりが自分の仕事に意義を感じ、「何のために」やっているのかが分かっている状態にすることが必要だと思うんです。それは、事業にとっても、自分の人生にとってもそうです。

仕事で成果を出す、昇進するなど、キャリアアップだけじゃなく、「意義を感じる働き方」をすることが人生を豊かにするはずだと私は思っていて。仕事って人生においてすごく時間を費やすもの。人格形成にも少なからず影響があると考えています。

人生は自分のものであり、一人ひとりに必ず良いところがあると、私は信じているんです。だからこそ、自分にしかできないことや強みに気づき、それを愛することから成長は始まります。それを私は「適材適所」と表現しているのですが、自分を受け入れることが最大のパフォーマンスを発揮するための第一歩になるので、さまざまな施策を通して、強みなどに気づくためのサポートをやっていくつもりです。

——確かに日々仕事をしていると、目の前のやるべきことに追われて、仕事の意義や社会を変えていくという意識が薄まってしまいますよね。

繰り返しになりますが、自分のやっている仕事が世の中のためになっているという実感が、仕事を楽しくすると思うんです。人生はとても長いですし、自分のために働くことだけを考えていては、そのうち飽きてきてしまいます。

自分のやっていることが大きな経済活動のなかで誰かのペイン(課題)を解決したり、役に立っていると感じたりできる瞬間をどれだけ増やせるか。そのためには、ミドルマネジメント層の人たちが、自分の言葉で「自分たちの役割がどう世の中のためになっているのか」を常に考え、伝え続けることが大切です。

——全社共通のオンボーディング施策もその一環でしょうか。

そうです。これまではHR部門が入社1日目に全社のオンボーディングを行い、2日目以降は事業部ごとにオンボーディングを進める形でした。

それが悪いわけではないですが、組織規模が大きくなっていくなかで、セクショナリズムを加速させるリスクもあるのではないかと感じていました。

一緒に働く仲間や、別の組織に対する興味を入社時に生み出すことで、入社後の情報をキャッチアップする速度や精度が上がると考え、共通オンボーディングをやり始めた感じです。まだ1回目を実施したばかりなので、今後は参加者からのフィードバックをもとにオンボーディングの内容もブラッシュアップしていけたらと思っています。

——他にも予定されているプロジェクトはありますか。

(2023年)7月からは「キャリア1on1」の施策を始めました。もちろん、直属の上司も定期的に1on1を実施していますが、どうしても視点が今所属している会社や目の前の成果に閉じてしまいがちです。

人生は長いので、自分の今の役割ややるべきことにちゃんと意義を見出して納得する機会が必要であり、それが結果的に組織を強くしていくと思い、企画しました。


新しい挑戦にワクワクする空気をLayerXから伝播させたい

——これからLayerXで成し遂げたいことを教えてください。

組織を良くすることはすなわち、組織の力を強くし、お客様のペインをより多く解消することであり、それが成し遂げられると社会が良くなっていくはずです。

バクラクの価値を広めて、経理業務の効率化やバックオフィスの方にスポットライトが当たる世界を作ることはある意味ステップのひとつにすぎません。実現したいのは、バクラクを通じて働く人の行動変容を起こすことです。

はじめにお話したように、素晴らしいプロダクトや新しい技術は今この瞬間にも生まれています。成長できる土台はあるのに、それを阻害しているのは、「新しいものにチャレンジしたくない」というマインドなんですよね。

「今までの当たり前を変えていくことって楽しい」と思う人が増えれば、組織が変わり、社会が変わっていきます。そして、そういう大人たちを見て育つ子どもたちの考え方も変わっていく。常に新しい技術にワクワクして向き合うことは、LayerXの素晴らしい価値だと思うので、ここから日本の空気を変えていきたいと思っています。

——最後に、これからどういう人とLayerXで働きたいと思いますか。

世の中を良くしたいと思う人と働きたいです。キャリアって振り返ったらそこにあるものなので、緻密に計画してもその通りには歩めないものなんですよね。だからこそ、世の中を良くするために自分はどう変わらなければならないか、チームでは何をすべきかを問い続けられる人がいいなと思います。

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