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コーポレート部門のデジタル化に向けた #経理DX の実践

前書き

初めまして、LayerX 木村(@akkyy_kimura)です。
LayerXには広報担当として入社し、今は経理、労務、総務といったコーポレート系業務にも従事するようになりました。

前職はSBIホールディングスで、インターネット金融のPR、IRなどに携わってきました。
コーポレート部門という意味では近しい領域ですが、経理、労務、総務いずれも初めての経験で、正直戸惑いも多いのですが、どのようにしてキャッチアップし一連のコーポレート系業務を担当しているのか、お伝えしたいと思います。
業務の効率化や、コーポレート部門をなるべく人手をかけずにスケールさせること、を目指す方にとって何らかのヒントになれば嬉しいですし、あるいはLayerXに興味をお持ちの方に、当社の雰囲気や文化を知っていただく機会になればと思います。

zoomを活用した効率的な引継ぎ

上述しましたが、当初は広報担当で入社しました。しかし、状況の変化により入社して1ヶ月後くらいから経理、労務をはじめとしてコーポレート業務全般も担当しています。
私自身、簿記の概念を学生時代に学んだことがあるくらいで、月次決算から給与計算、所得税、住民税など各種税金の計算、支払など、具体的にどういった業務があるのか全く理解していませんでした。

LayerXでは月初5営業日くらいをかけて、入金確認や売上・支出の集計、給与計算、BS/PLの作成、取締役会用のレポート資料の作成などといった、一連の月次業務を処理しています。経験者であれば別ですが、一度聞いただけで全部理解して覚えるのは易しくはありません。

一方で、スタートアップという環境において悠長に前任から引き継ぎを受けている余裕もありません。そこで効果を発揮したのが、zoom録画です。
LayerX代表の福島がnoteで、新しく入ってくるメンバーのキャッチアップコストを低く抑えるために、チームでのミーティング、面談の記録をzoom録画しているという話をしていますが、コーポレート部門でも同じです。


引継ぎのやり方は簡単で、zoomには画面共有という便利な機能があるので、前任者が処理しているPC画面を録画するだけ。翌月はそれを倍速で見ながら業務を単独で進めました。(もちろんただ作業内容だけ覚えてもダメなので、各仕訳や社会保険について、都度調べながらだったので当初は時間がかかりました)

SaaSをフル活用し、アナログな業務を極小化

LayerXに入社するまではほとんどSaaSを使ったことはありませんでした。今でこそslackでのコミュニケーションを楽しんでいますが、当初はテキストベースでのコミュニケーションの速度に苦戦していたほどです。

そんな私ですが、今は以下のSaaSを使ってコーポレート業務を回しています。
会計:クラウド会計plus(マネーフォワード )
経費:クラウド経費(マネーフォワード )
給与:クラウド給与(マネーフォワード )
勤怠管理:AKASHI(ソニービスネットワーク)

さらにこれらに加えて、最近は請求書処理を加速するため、LayerXが開発したLayerX INVOICEをフル活用しています。
大半の請求書はメールで送られてきます(紙はほんの一部)。送付先をLayerX INVOICEアップロード用のアドレスにしておけば、勝手にアップロードしてくれます。するとOCRで請求書を読み取って、これまた勝手に金額や振込期日、仕訳を入力してくれるので、あとは内容を確認して仕訳データや振込データを出力します。
請求書の内容をデータ化する作業は、面倒だし、でも決して間違えられないしで、時間のかかる作業ですが、かなり楽に進みます。

詳細はお問い合わせいただければと思いますが、最近源泉所得税レポートも実装されたので、スプレッドシートで手動で管理することがまた一つ減り、楽になりました。


こちらは一例ですが、LayerXのslackには #pj_dx_cx というチャンネルがあり、ここで、こういう機能が欲しい、こういうUIにして欲しいなどと、カジュアルに要望をあげると瞬く間に機能が開発、改善されてきます。

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代表の福島が、「ソフトウェアエンジニアは魔法使い」と話しているのを聞いたことがあります。非エンジニアからするとまさにで、社内にエンジニアがいることの強さ、をひしひしと感じます。この辺りは今まで金融機関にいた身からするととても新鮮です。

LayerXのコーポレート部門は2021年2月現在、CFOと私の2名体制です。30人規模のスタートアップであれば平均的な人数なのかもしれません。しかし現在はLayerX INVOICEを開発する「DX(SaaS)事業」、三井物産などと進める「アセットマネジメント事業(三井物産デジタル・アセットマネジメント)」、ブロックチェーンや秘匿化関連等「自社テクノロジーのR&D及びそれに基づくコンサルティング事業(LayerX Labs)」の3事業を展開しており、スタートアップには珍しいコングロマリットでもあります。大企業であれば経理部、人事部、総務部、法務部、複数の部署の分業になるところをを、そうせずに一つの部署で推進しているのは、極力ソフトウェアの力を借りて労働集約的な業務を減らしていることが大きいと思います。

DXはコーポレート部門を解放する

これまでの社会人経験から、経理や労務で働いている方は、月初は残業するのが当たり前のような印象がありました。どうしても月初に業務が偏るのは仕方がいないようにも感じていますし、実際自分も月初の業務ボリュームは大きいのですが、技術の発展によりどんどんシステムに任せられることが増えてきています。

私の好きなエピソードの一つに、松下幸之助の白物家電の普及による婦人解放の話があるので紹介します。ソ連のミコヤン第一副首相と対談した際に以下のように発言したそうです。

 「以前、日本の婦人は、食事の仕度をしたり、洗濯をしたり、また掃除をしたりと、朝から晩までいろんな家事に追われて、ほとんど自分の時間がもてなかった。しかしぼくは、炊飯器や洗濯機や掃除機など、いろんな家庭電気器具をつくって、日本の婦人を台所から解放したんですよ。もっとも時間的に解放したということですけども……。だから、あなたのところは人民を解放し、ぼくは婦人を解放した」

DXにより、労働集約的な業務をなくし、単調な作業による残業・休日出勤をなくし、より本質的な仕事あるいは、自分がやりたいことに時間を振り向ける。それが究極的にDXが目指していることだとすれば、松下幸之助が目指してきたことの延長線にあるように思います。DXにより、コーポレート部門の解放が進んでいくのです。


すべての経済活動のデジタル化に向け、採用強化しています

バリバリの実務の話から、突然大上段な話になってしまいましたが、LayerX INVOICEはまだまだ開発途上です。請求書を起点にした業務は、当然会計システムとのシームレスな連携が必要不可欠ですし、金融機関との連携も欠かせません。さらに税金も絡んでくるので、行政機関との連携も必要になる未来があります。
経理業務は日本だけでも約400万社ある法人、全てに必ず必要で業務で、さらに効率化する余地が非常に大きい領域です。
LayerXのミッションである「すべての経済活動を、デジタル化する」の第一歩として、まずは #経理DX を一緒に目指すメンバーを大募集しています。

さらに、業容拡大のためコーポレート部門も1名だけですが、新メンバーを募集します。お気軽にご連絡ください。


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